1. 全体タイムライン
最終章では、申込から売却までの全体像を見ていきます。IPO 1案件はおよそ2週間で 完結するので、一度この流れを掴んでしまえば、あとは銘柄が変わるだけで、やる ことはほぼ同じです。
2. STEP1:BBで申し込む
BB(ブックビルディング)は 「需要申告」とも呼ばれる、申込みの中心となる手続きです。簡単に言うと 「いくらでどれくらい買いたい人がいるかを集めるアンケート」のようなもの。 期間は通常1週間程度です。
申込時に決めるのは「何株欲しいか」と「いくらまでなら買いたいか」の2つ。 価格は「ストライクプライス」と書いて「いくらでもOK」を意味する選択肢を 選ぶのが一般的なので、ここで悩む必要はあまりありません。
操作感としてはネット通販で商品を注文する流れと ほとんど変わりません。アプリやWebサイトで「申込みボタン」を押し、株数を 選び、価格欄でストライクプライスを選んで送信するだけ。所要時間は1分程度です。 申し込んだだけでお金が動くわけではない(多くの会社では資金が一時的に拘束されるだけ) ので、気軽に試していただけます。
BB価格は「ストライクプライス(上限)」で出すのが定番
BBの価格指定で仮条件の下限を指定すると、抽選対象から外れたり 当選時の割当株数が減ったりするリスクがあります。 IPO投資の経験者のあいだでは、特別な事情がなければ「ストライクプライスまたは仮条件の上限価格」で出すのが定石とされています。
申込株数も同じ発想で、抽選の最低単位(多くは100株)で複数の銘柄に 広く応募するのが当選確率を上げるコツ。1銘柄に大量応募するより、 弾数を広く打つほうが期待値が高くなりやすい構造です。
3. STEP2:抽選を待つ
BB期間が終わると、各証券会社が抽選を行います。抽選方式は会社によって違い、完全平等抽選(マネックスなど・ 1人1票で公平)、資金比例抽選(投入資金が多いほど有利)、その両方を 組み合わせる方式(SBIなど)があります。
つまり「どの証券会社から申し込むか」で当選確率が変わってくるわけです。
4. STEP3:購入意思表示
当選通知が来たら、購入するか辞退するかを決めます。当選後でも辞退できるのがポイント。たとえば「ここ最近の地合いが悪くて公募割れしそうだな」 と思ったら、辞退してもペナルティはありません(証券会社によっては次回以降の 優先度に影響することはあります)。
購入意思表示の期限は通常2〜3日と短いので、忘れずに対応しましょう。
当選したら、原則「迷わず購入意思表示」がセオリー
当選はそもそも狭き門。IPO経験者のあいだでは、「当選した時点で大半は迷わず買う」のが定番の判断とされています。 過度に慎重になりすぎると、せっかくの当選機会を逃すことになります。
辞退を検討するのは、たとえば「上場直前に市場全体が急落している」「同業他社の業績悪化が報じられた」など、明らかに環境が変わったときに限定するのが一般的。 SBI証券のように辞退が次回以降の優先度に影響する会社もあるので、 申込前に辞退ルールを確認しておくのも経験者の作法です。
5. STEP4:上場日
ついに上場日です。ここでも判断が分かれます。
初値売り(短期)は、上場日の 初値ですぐに売却する方法。「公募価格より上で売れれば利益確定」の確実性を 取る選択です。多くの IPO ではこのスタイルが基本になります。
長期保有は、そのまま持ち続けて、 会社の成長と一緒に株価が伸びるのを期待する方法。1章で見たメルカリのように、 長期で大きく上がる銘柄もあります。
どちらが正解、というものではありません。最初のうちは初値売りで利益確定の経験を 積んで、慣れてきたら「この会社は応援したいから持ち続けよう」という銘柄を選ぶ、 という流れがおすすめです。
これから上場予定の銘柄や BB 期間は、IPOらぼのカレンダーで毎日更新しています。気になる銘柄を見つけたら、BB の締切前にチェックしておきましょう。